『蜘蛛の糸』に隠された悪意
ついでに蜘蛛の糸について前から言いたかった事を手短に。 御釈迦様おしゃかさまは極楽の蓮池はすいけのふちに立って、この一部始終しじゅうをじっと見ていらっしゃいましたが、やがて陀多かんだたが血の池の底へ石のように沈んでしまいますと、悲しそうな御顔をなさりながら、またぶらぶら御歩きになり始めました。自分ばかり地獄からぬけ出そうとする、陀多の無慈悲な心が、そうして... 続きを読む
ついでに蜘蛛の糸について前から言いたかった事を手短に。 御釈迦様おしゃかさまは極楽の蓮池はすいけのふちに立って、この一部始終しじゅうをじっと見ていらっしゃいましたが、やがて陀多かんだたが血の池の底へ石のように沈んでしまいますと、悲しそうな御顔をなさりながら、またぶらぶら御歩きになり始めました。自分ばかり地獄からぬけ出そうとする、陀多の無慈悲な心が、そうして... 続きを読む
――ついにはその想像もふっつり断ち切れてしまった。そのとき私は『何処どこ』というもののない闇に微かな戦慄せんりつを感じた。その闇のなかへ同じような絶望的な順序で消えてゆく私自身を想像し、言い知れぬ恐怖と情熱を覚えたのである。―― その記憶が私の心をかすめたとき、突然私は悟った。雲が湧き立っては消えてゆく空のなかにあったものは、見えない山のようなものでもなく、... 続きを読む
今日は8月13日、月遅れ盆の迎え火を焚く日にあたります。 まだこれを書いている時刻は午後4時前なのですが、今日はたくさんの偶然にま見えました。 お参り先で頂いたお弁当を一旦寺に置きに帰ったタイミングで、ちょうど遠方からの檀家様にお会いできたという一つ目の偶然。 そして、今年のお盆は例年に比べてお参りの軒数が少なく、午後2時以降から時間ができたので、お世話にな... 続きを読む
昨日、岡本一志先生とのZoom対談、御陰様でなんとか終えることができました。 一週間前に配信のテストを先生と一緒に行って、その時はバッチリだったのが、本番は何故だか僕の音声がとても低くなってしまい、視聴者の方々にご不便おかけしたことが心残りです。 しかし、僕の予想に反してリアルタイムで70人ぐらいの方が常時視聴して下さっていたようで、反響のコメントも頂き大変... 続きを読む