手漉き和紙を生む畑

早いもので、私にとってはもう年末の仕事に取り組まなければならない季節になりました。

いや、こういう事を憚らず公言してしまうという個人個人の些細な発言がきっと、世の中を忙しくさせてしまう一因でもあるのでしょう。

でも私にとっては現実のことである訳で、今年も粛々と、心を込めて、来年の御札の制作に取り掛かるべく、御札の和紙を漉いてもらっている田村寛さんにお会いしてきました。

また、有難いことに、この日は和紙の原料となるコウゾ畑に、先日の台風の影響を見るついでを兼ねて案内していただきました。

コウゾ畑は護国寺のある日高村某所、清流のせせらぎの中を貴重なトンボ達が飛び交う場所にあります。

コウゾの葉が落ちる12月中頃には刈り取りが行われる予定です。

ですから、ここで画像で紹介するコウゾは再来年の護国寺の御札に変わるという訳です。

おそらく、手漉き和紙で作る寺社の御札自体が珍しいのではないかと思われます。

『郷土の自然の恵みを受けて制作されている貴重な御札』

手前味噌ながら、それを皆さんに知っていただきたいのです。

また、今年は薬師如来の御札も新たに制作中ですので、そちらは希望者の方や28日の護摩の日限定で、リリースしたいと考えています。

休耕田を利用して栽培されているコウゾ
横に広がりやすく繁るのはタオリと呼ばれる種類。
タオリに比べると、上に伸びやすいアカソ。タオリより繊維が細かく女性的であるとも言われます。
タオリの葉っぱ
アカソの葉っぱ。タオリに比べて切り込みが大きいのが特徴。
虫に食べられた跡。こういう箇所は品質の純度を妨げる要因となります。

コウゾは楮と書きますが、梶と書いてコウゾと呼んだりもします。

実際にはコウゾとカジは交雑が進んでいて、厳密ににコウゾとカジを分けるのは難しいそうで、主にその2つの交雑のバランスが品質の絶妙なバランスを生み出すそうです。

近年、作り手が激減しているコウゾ。

和紙作りは本当に奥が深いです。

稀少な手漉き和紙に対して、これからの時代は、消費者である我々も意識を高めていかなければならないのかもしれません。

手漉き和紙が作られる詳しい過程はこちら!


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「信念が事実を創り出す」をモットーに、現代に生きた仏教を模索していきます。

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