Fairy Pitta(フェアリーピッタ)とは高知の県鳥に指定されているヤイロチョウの英名ですが、今、高知でフェアリーピッタと言えば・・・音楽バンドの名前を意味します!
2月4日、私はフェアリーピッタの音楽を聴きに、護国寺の近隣にある日高酒蔵ホールに行ってきました。以下この記事では、フェアリーピッタの演奏がどれだけ素晴らしいものかを、皆さんに熱く訴えていきます。
さて、唐突な書き出しになってしまいましたが、実はこのバンドのリーダーである北添紫光さんは護国寺の檀家様であり、また私が習っている太鼓の先生でもあります。
太鼓と言っても、それはネパールの民族楽器でマーダルと呼ばれる両面太鼓。
そして、その演奏を日本で唯一ワークショップ形式で教えているのが北添紫光さんです!
(去年のマーダルワークショップコンサートの様子)
その紫光さんがドラムス&パーカッションを務め、さらにコントラバス&エレキベース、チェロ、バイオリン、ギター、ピアノ、フルート、さらには龍笛!
と、なんと合計8人で編成されるフェアリーピッタの音楽性は、まさに変幻自在で縦横無尽。
繊細な表現から豪快な力強さまで、豊かに、華麗に、ダイナミックに、
善哉善哉・・・聴かせてくれます。
繰り返しますが、聴かせてくれます。(^^♪
この日、私が味わった感動をいったいどう形容したらいいのか、つまりどんな言葉を選べばいいのか・・・。
多彩な輝きを放つこのバンドの魅力を、月並みな言葉に閉じ込めてしまうような愚行を私はこれから起しやしまいか・・・。
しばらく考えあぐねていましたが、やはり語らずにはいられません。
皆さんは私の文言から、さらに上をいく感動をイメージして読んでください。(^^♪
私にとっては今回が3回目の視聴だったのですが、前回を更に上回る完成度に、演目がひとつまたひとつと終わる度に、いちいち唸らずには居られない、感嘆の吐息が漏れてしまいます。
夜7時から9時半過ぎまで行われたコンサートは、途中15分の休憩を挟む2部の構成になっていました。
8人を様々な組み合わせで分け、各楽器に順番にスポットを当てながら、誰もが一度は聞いたことのあるクラシックやジャズ、そして歌謡曲のアレンジが1部を占めました。
1部の中で特筆すべきは、バンドにとって今年一発めの演奏ということで用意された、和洋それぞれの新年にまつわる楽曲です。
和、に於いては『春の海』が龍笛とエレピというシンプルなセットで演奏され、普段なかなか聴くことの出来ない日本古来の奥深い音色に、琴の音色を模したエレピが優雅に寄り添いました。
対する洋は、なんと『ラデツキー行進曲』。名前からはピンと来ませんが、メロディーを耳にした途端、ああ!、という皆さんも絶対知っている曲です。しかし、このバンドだから演奏できるのです。
そして2部は、全員で演奏される『花は咲く』や『愛燦燦』や『情熱大陸』などのアレンジ曲に加え、フェアリーピッタのオリジナル曲も4曲演奏されました。
ここにその4曲を紹介すると、
『greeting birds』はギターのハナカタマサキさん作曲。バンド結成時に最初に演奏された楽曲で、メンバーにとっては特に思い入れの深い曲。
いろんな人の、いろんな暮らしに朝日が射しこみ、その日常を見守る小鳥たちのさえずりに、平和の祈りを重ねたようなイメージの曲です。
(ちなみにハナカタマサキさんの楽曲とアニメーションは高知県だけで見れる番組、イブニング高知で使用されています。)
『龍王の瀧』はコントラバス&エレキベースの大村太一郎さんの作曲。
太一郎さんは梼原町在住。その町でも知る人ぞ知る、山を分け入った上に祀られた龍王神社にインスピレーションを受けて作られた曲です。
この曲は仁淀川水系に暮らす私にとっては、ドンピシャで胸を打たれる世界観です。もう、一回聴けばハマります。
『天舞神楽』(てんまいかぐら)
この曲は今回初めて聴きましたが、度肝を抜かれるカッコ良さでした。太一郎さん曰く、メンバー1人1人のことを思い浮かべて作曲されたとのことですが、スタイリッシュでフュージョンな雰囲気があり、かつ疾走感に溢れていて、近頃私が聴いた音楽の中には無い、強烈な新しさを感じました。
『First Day』は多分、ハナカタさん作曲だと思われます。私には確かにハナカタ節が聞こえました。(笑)
紫光さんの演奏前の説明では、
「その人が、今ここから!という気持ちを持ちさえすれば、どんな時でもそこが始まりの時になる。」
主意主義で生きる私にとっては、まさに背中をポンっ押してもらったような、明るいパワーに溢れた曲でした。
リーダーの紫光さんは音楽面はもちろんのこと、イベント全体の事を広く深く考えて運営に当っています。
また、MCの中で語られた震災の話を通じて私が思ったことは、音楽を演奏できる有り難さを人一倍身に染みて楽器に向かっているんだろうな、ということでした。
さらには、メンバーの皆さん全員からの、音楽で人を幸せにするという信念が、強く身に迫って感じられました。
メンバー全員が高知県の高岡郡在住にして、あそこまでクオリティの高い演奏を奏でられると、何故だか同郷の私まで誇らしい気持ちが湧いてきます。(笑)
けれども、ローカルでありながら、ローカルバンドという言い方は、フェアリーピッタには全くもって似つかわしくないのです。
高知県民に親しまれていながらも、決して誰にも捕らえられることのない、自由で美しいヤイロチョウのように、フェアリーピッタは今年も更なる飛翔を見せてくれることでしょう。
最後に、くどいようですが、
フェアリーピッタは、聴かせてくれます。(^^♪
体調だけ整えて、是非、次回の演奏が開かれる会場に足をお運びください!
(ここ、日高酒蔵ホールでの次回は、5月5(金)、6(土)の予定です。)