次号の『檀家さんに聞く』のコーナーの取材の為、日高村の隣のいの町波川にある畑山果樹園にお邪魔しました。
広い園内には、なんと300本余りの樹々が植えられています。
↓樹齢30年くらいと言われるこの樹の枝は16mを超えています。
ブドウというよりも葡萄と表記されることで、どこかヨーロッパの風情がその漢字から醸し出されていると感じてしまうのは私だけでしょうか?
ふつう、葡萄と言えばワインな訳でして、その原産地としてはヨーロッパを始め、カリフォルニア、南米、オーストラリアなどをイメージされることが多いかと思いますが、意外にもキルギスやタジキスタンなどの中央アジアが原産地としては世界的に有名なんです。
↑の品種はキルギスから600km程東のトルファン(新疆ウイグル自治区内)原産のブドウです。
この600kmの間にはかつてたくさんのオアシス国家があり、それらはシルクロードの主要な中継地であり、また当時はれっきとした仏教国だったのです。トルファンも昔は高昌国と呼ばれ、かの玄奘三蔵法師が行きも帰りも立ち寄ったほど、仏教に篤い国であったと言われています。
このように、ブドウと仏教には意外な接点があるのですが、不思議なことに、お経の中に葡萄という単語はおそらく一語もでてきません。
・・・確かに幹を眺めていると、日本的な柔らかさよりも異国の乾いた力強さを感じます。
ちなみに、この品種でここまで大きいものは四国でもこの果樹園だけだそうです。
↑こちらは植えられて2年くらい?の樹。
この畑山果樹園にはたくさんの種類のブドウが丹精込めて育てられています。
どの品種も頗る美味しいですが、わたしはゴブリンという種類が大好きで、毎年楽しみにしています。
夏から秋にかけて国道33号線沿いに直売所が設けられています。国道の向かいには広い駐車場も構えられていますので、未だ甘露のブドウを味わったことがない方は是非是非ご賞味下さい!