猿田洞ケイビング研修

観光ガイド研修の一環として、日高村が誇る鍾乳洞、猿田洞で小さな冒険をしてきました。

この日はNHK高知支局の取材クルーの皆さんに御一緒する形で、撮影の合間に各ポイントの注意点の説明を受けました。20160721_041639134_iOS

私の装備としては、草刈時に着用しているツナギに地下足袋、頭部はヘルメットとヘッドライトでしたが、実際ゴアテックス的なレインスーツが理想のようです。

入り口から心地良い冷気が全身に当たります。

ガイドの高野さんから、この地域の構造体の説明があり、猿田洞の特異な点について語られます。

もちろん、この日も入洞前には教育委員会に電話を入れます。

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実は私、今回が初めての猿田洞です。本格的な洞窟に入った経験は同じく高知県内の龍河洞だけですので、それをも凌ぐ猿田洞のトレジャーな雰囲気に気分は・・・最高です!

身を屈めてやっと通れる場所や、ハシゴの上を歩きながら上下に広がる空間に見とれてしまう場所も、変化に富んだ内部はとても魅力に溢れ、日高村にいながら今まで入らなかったことを後悔してしまうほどです。

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もはやバックを背負っては通れません。
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梯子の下には水が深くたまっています。
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何かボウフラのような小さい虫がいました。
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洞窟サンゴというらしいです。
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温度は16度でした。
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一応出口まで黄色のロープが張られています。

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それにしても、多くの難所に設けられた鉄のハシゴのおかげで、本当に快適に進むことができます。

また、前が詰まって待ちぼうけの時、あたりにライトを巡らすと、あちこちに支道と思しき小さな穴が見られます。入洞の前に地元のベテランガイドさんから聞いた話では、何やら未だ地元の人にも知られていない未開のエリアがあるらしく、そこにはなんと・・・(この先は敢えて未公表とさせていただきます)。20160721_052133960_iOS

とにかく、まだまだ本当の冒険の余地が残された猿田洞ということでご理解下さい。

いよいよ終盤に差し掛かり、健脚コースと一般コースの分かれ道です。撮影クルーの皆さんが喜ぶ画を演出するため、二つのコースが出会う場所にコウモリアタックを仕掛けることにしました(笑)。その為に高野さんと私だけが健脚コースを行くことになりました。

本隊と別れてからすぐにコウモリと出会いました。20160721_060021171_iOS

健脚コースは今まで以上にしゃがんだ状態で進む箇所や、ダイナミックな体の動き無しにはクリアできない場所など、なかなかのボリュームでした。地面にはコウモリの糞がところどころびっしりと有りました。頭上はコウモリ達の寝ぐらなのでしょう。20160721_060136151_iOS

しばらく進むと、我々2人の進行方向の先からレポーターさんの絶叫が聞こえてきました。どうやら健脚コースの頭上にいたコウモリ達は我々のヘッドライトを嫌がり合流地点に逃れたようです。見事、高野さんが考案したコウモリアタックは成功しました。(笑)

レポーターさんのリアクションは7月29日夜6時10分から7時までの番組内でご覧になれます。是非お確かめ下さい。

いよいよ出口に近づいてきました。もはや冷気は全く感じることができません。

最後の垂直の登りはハシゴを使いますが、周りはかなり岩が崩れてきていて、安易に岩に頼るとゴソッと下へ落石する危険がある為、前後の間隔を十分空けて外へ出ます。20160721_062047355_iOS

出口から入り口までの道は、地元ガイドの有志の方が草刈りをしてくれていて快適なツヅラ折の下り道です。20160721_063239710_iOS

入洞からちょうど2時間。今回は撮影のための絵取りとガイド研修のレクチャーが入った為、普段の倍以上の時間のようです。

修験者の端くれとして、綺麗に歩いたつもりでしたがやはり地下足袋はドロドロ、バックも少し汚れてしまいました。トライされる方は参考にしてください。20160721_065415789_iOS 20160721_065433556_iOS

もちろん出発地点に帰ってきたら、再度教育委員会に電話を入れて、無事終了の報告をします。もし、これを忘れてそのまま帰ったりすると、地元の消防団が出動する事態になりますので、くれぐれも抜かりなく。

まとめになりますが、地元愛というバイアスを差し引いても、この猿田洞は素晴らしいです。

冒険好きの方なら、絶対に期待を裏切りません。しかし、雨が続いている時など入洞はできても途中の箇所の水量をみて危険と判断した場合は引き返すこともあるそうです。また難所にはかなりの高低差がありますので、ただのケガでは済まない場所もあります。けっして無茶をせず、1人での入洞や無闇にルートを外れる行為はしないで下さい。

以前にこのブログで紹介した大瀧山の洞窟の深淵の奥にも、ひょっとしたら猿田洞のような神秘の世界が広がっているかも・・・いないかも・・・。

 

 


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「信念が事実を創り出す」をモットーに、現代に生きた仏教を模索していきます。

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